20世紀イタリアの芸術家ブルーノ・ムナーリと彼の教育活動の協力者ベバ・レステッリの活動に注目し,特に触覚に注目した子どものためのワークショップに関するムナーリとレステッリの著書の比較とレステッリ本人への聞き取り調査をもとに,ムナーリからレステッリに受け継がれた教育の発展について整理を試みる。両者の著書内容の比較から,ムナーリによる感覚と表現を通じた教育のアイデアを,レステッリが子どもの発達段階に鑑みた具体的なワークショップ・プログラムとして実践することでムナーリの教育が発展したことが確認された。その記述内容からはレステッリが実践的なプログラムの設計を通して師ムナーリのメソッドを読み解いていったプロセスを読み取ることができる。