埼玉県における占領期の社会福祉-アナベラ・H・ケント女史の活動を中心に-
長岡理子
埼玉県軍政部の福祉担当官として埼玉県の社会福祉政策に大きな影響を与えたアナベラ・ケント女史の活動と、活動の背景となった彼女の思想について、ケント女史が残したGHQ月例報告や、埼玉県行政文書を用いて明らかにしたものである。浦和市モデル福祉事務所構想を実施し、生活保護業務から民生委員を排除することを試みたケント女史であるが、民生委員を高く評価しておりGHQが民生委員排除を目指した理由とは異なっていたことを示した。
貞静学園保育福祉専門学校紀要
第6号