地域社会福祉史研究の視点と方法
橋本理子
地域福祉推進に貢献する地域社会福祉史研究に求められる視点と方法を先行研究より検討したものである。現在までの地域社会福祉史研究の課題は、個別の研究が地域の総体にも、他地域との関係性においても位置付けられていないという点にある。この課題を解決するために、「生活」を視点に据え、社会関係を含む地域の全体像を描くこと、さらに、モノグラフ的研究と通史的研究を統合することを提案した。なお、生活に視点を置く研究方法は、地域福祉研究においても有効である。
社会事業史研究
第56号