埼玉共済会福利委員による実践の特質 ―報告事例の分析を通して―
橋本理子
本稿は、埼玉共済会福利委員の具体的実践の特徴を明らかにしたものである。福利委員による報告事例192事例をKH-coderによって分析した。他地域の委員制度は、多様な方法を用いて人々の生活を支援していたのに対して、福祉委員は埼玉共済会によって作られた制度を利用しておりその支援方法が限定的であること、隣保相扶が維持されていた埼玉県では、福利委員の支援は、従来の地域の支えあいを補うものとなったことが明らかになった。
東洋大学大学院紀要
第58号