R. Cuperus and J. Kandel, European Social Democracy, Transformation in Progress, Amsterdam, 1998. に収められた論文、R. Seidelmann, Internationalism, Regionalism and Nation State.の翻訳。伝統的な主権や領土的に定義される国民国家の歴史的・理論的な限界が指摘されるとともに、国民国家が地域紛争や南北問題といったグローバルな問題に対応できないことが示される。それは主権を持つ国民国家から成る国民国家国際システムの構造に由来することを明らかにし、ゆくゆくは世界規模でのスープラナショナル(超国家的)な機構を創設する方向へと向かう必要があると説く。