「ユーゴ・ソ連論争史序論―ユーゴのコミンフォルムからの追放を中心に―」
岡本和彦
1948年に生じたユーゴ・ソ連論争に焦点をあて、両者が対立するに至った諸要因の分析、論争過程とりわけ交換された書簡の内容、および論争以後の東欧諸国の政治・外交関係への影響を検討し、それが、戦後の社会主義国家間関係の根本原則を規定することになったことを明らかにすると同時に、ユーゴにおけるコミンフォルミストの粛清についても検討を加えて、ユーゴ型社会主義の限界をも指摘した。
『一橋論叢』
日本評論社
第114巻
第2号